WONDERな世界
第3章 WONDER LAND -EPISODE #2-
「なにか?」
少女の声にはっとなる。
少女は未だに背を向けたままで
俺の気配に勘づいたんだろう。
「なにか私にご用?」
少女は振り向き、俺を見る。
金色の髪色に金色と真紅の瞳が
よく映えて、穢れのない白い肌で
顔立ちが綺麗な少女。
そして白いブラウスに赤いミニスカートを
履いて黒いニーハイ、ヒールパンプス。
両太股には大きめな拳銃が二丁。
「あ、いや。こんな場所に人が
居るのが珍しすぎて驚いただけさ」
俺は口角を上げ少女から目を離し
少女に近付く。
「こんな"場所"だなんて」
少女は髪を耳にかけ一輪の薔薇を
愛しいように触る。