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ポーカーフェイス

第5章 視聴覚室で

「はーい、静かに!じゃあ、適当にDVD見るから、適当に座ってー」


「この声、国語科の田村(タムラ)?」


また耳元でボソッと呟かれた。


私はうん、と頷くけれど、耳にかかる息が気になっていた。


奴が斜め後ろから呼吸をする度に、言葉を発する度に、耳にかかりゾッとする。


それに耐えるのが精一杯だった。

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