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疑惑?ホモセクシャル

第2章 疑惑

コンコン…

「由紀ちゃん?入るよ~?」


そう言って、中に入ってきたのは、私の親友の相沢優。


「なんか廊下をドタバタ走ってるのとドアを思いっきり閉めた音聞こえたけど…何かあった?」

優のパートはトロンボーン。
部屋は私がさっきかけ降りてきた階段のすぐ近く。
それに、ホルンパートの部屋とも近くて、ドアを普通に閉めても閉めた音が聞こえる。



私は答えなかった。
答えたくなかった。


だから、優に背中を向けて、座っていた。


「ねぇ…どうしたの?」

そう言って、優は心配そうに私に駆け寄った。

そして、私の顔を覗き込んだ。

「由紀ちゃん…泣いてんの?」

「え…?」

気付かなかった。

頬を流れ落ちた涙が、私の真下に小さな水溜まりを作っていた。

「何かあったの?話してよ…。」

そう、心配そうに優が言った。

「言ってくれないと…何も出来ないじゃない。
いくら私でも、相談に乗る位はできるよ?」

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