彼・彼女の言い分
第25章 正樹と坂口の理由③
スッ・・・・・
もう一つのネックレスが…俺に返された…
「…え…ぁ…
ごめん…余計な事した…ね」
返され…俺の手の平に…
ネックレスの箱が…寂しく…握られた…
『…違います…
直接…渡してあげてください』
「は?」
俺は…何を言ってるのか…理解できなかった…
えー?渡す?俺が?
『正月に姉の所に家族で行く予定です…
正樹先輩も一緒に来て下さい!!!』
「!!!!!!!!!」
俺は…驚きのあまり、口をパクパクとして…
言葉が出なかった…
『はい…これ、チケット』
ここちゃんの手には…
空港チケット…
「え…え!!!???」
『正月、予定ありました?』
「…い…や…」
『じゃ、大丈夫ですね。
父と母には言ってありますし、宿泊先も押さえてありますから。
いつもの海外旅行気分できてください。
来年は受験真っ只中ですから…この正月しか動けないですよね?』
予想外の展開で…
「…よろしく…おねがいします…」
としか…言えない、情けなさ…
俺は…フワフワな気持ちで…チケットとネックレスの箱を見つめた……
「家族…公認の仲に…なるんだね…僕たち…キャッ」
『公認のボディーガードです!』
俺の正月の予定が決まった…
高木〜〜俺!!!
正月、日本にいないっす〜〜!!!
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