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彼・彼女の言い分

第27章 未来の理由




体が動かず…



ベッドと俺の距離は…




縮まらない…





目線は…母ではない
何かを探した…




ベッドの横には…

母の…


仕事用の鞄…






去年、母の日にあげた…
キーホルダーが…
ついている…







「…お母さん…
なんだな……あれは…母さん…なんだよな?」





その時…初めて…
涙がでてきた…………




ゆっくり…
ベッドとの距離を縮め…





顔の布に…そっと…


触れ………取った……
















「……お母さん………」








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