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赤い印

第16章 甘いミルク

「私…私…が、欲しい、のは…」
嗚咽の隙間に言葉を紡ぐ。

先生は優しい目で見守ってくれている。

大丈夫、大丈夫、大丈夫。

俺がいる、俺がいる、俺がいる。

何度も、何度も、何度も、

呼びかけてくれる、優しい人。

「私は―――…」

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