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先輩、好きです。

第4章 さよなら




〜3年校舎〜




美嘉「いるかなぁ~?あ、居た!秀ーっ!」






!?




「秀・・・・?」






今日は美嘉に彼氏を紹介してもらう日
学年が上の人らしく、3年校舎に来ていた


どうやらバイト先で偶然にも同じ学校の先輩に恋をして、付き合ったらしい。





だけど美嘉の呼ぶその名は、私のよく知っている名前だった。



嫌な予感が過ぎる





秀「ん?美嘉どうした・・・あれ?莉奈?!」




美嘉「ん?何?知り合い?」





予感は残酷にも的中した。




お願いだからやめて・・・!

そう願ったのに先輩の顔を見て、現実が重くのしかかる





秀「おう!空トモだよな?(笑」





美嘉「空トモ・・?」





秀「そうそう♪それがさ」





先輩の大好きな笑顔でさえ、胸が苦しくなった





私の先輩との特別な時間は、先輩にとってはただの日常だった






それが言葉で、空気で伝わる。





・・・・・・




その後の会話はもう覚えてはいない。
ただ、ずっと作り笑いをしていた。
先輩の目を見ないようにした。
何も考えないように必死だった。






私は、泣く事も出来ないまま





先輩への想いを強制的に封印した。







さよなら。そう言い聞かせて。

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