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僕らの妄想日記
第1章 はじまり
つまらない、退屈な毎日。
俺は、何もしなくても全てがそこそこに出来た。いや、かなり出来る方だったのかもしれない。
親や教師は高みばかり見て、毎日行きたくもない有名予備校を勧めてくる。
正直いって、勉強も学校も嫌いだった。
何もなかったら、とうに辞めていたかもしれない。
そんな中の唯一の癒しは、
同じクラスの結城真白(ゆうきましろ)を誰にも気づかれないよう眺めること。
男子校の密かなマドンナ的な存在だ。
俺は、そんな結城に近づきたくて、塾まで同じ所を選んだんだ。
でも、もう授業が嫌でたまらない。
早く終われっとばかり考えてしまう。
やっぱ勉強無理ー…
休み時間に旧友とメールしてたら、ふと小学生のころ流行った交換日記の話題になった。
日記か…懐かしい。
そうだ。
これから結城との一年間を日記にしようと思った。
退屈な時間は、腐るほどあった。
何か面白いものがかけそうな気がした
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