ヤクザの孫でも純粋です。
第7章 #6
「は…?
のろけは聞かへんぞー」
「俺は真剣に
悩んでるんやああああッ!!!!」
葵の襟首を握りしめ葵を揺らす。
「ほら、噂すればなんとやらや。」
葵は俺の手を離し教室の扉を指差す。
俺は教室の扉を見ると結女の姿。
隣には蘭と他のクラスの女子。
「挨拶してきぃな。」
俺は結女に近付く。
「ゆ、結女ッ!」
結女の名前を呼ぶと結女は俺を見て
顔を反らす。
「おは「私、用があるからッ!!」」
結女は俺の言葉を遮り、廊下をパタパタと
走って行く。
「…。」
「泉、結女となんかあったん?」
「俺が、聞きたいわ…。」
俺の姿を見ていた葵は腹を抱え爆笑し
結女の姿を見送る蘭と教室の隅で
体育座りをする俺。