テキストサイズ

腕の中で

第3章 3



必死に莉子ではない、
と思い続けた。


その日の夜、夏は眠れなかった。


しかし決心は固かった。
この問題をはっきりしたい、
そう思っていた。




気付いたら朝の6時半。
鉄平を起こす時間だ。


「鉄平、朝だよ!」

鉄平は朝が弱いので
なるべく優しく起こす。


「ん…おはよ。」

昨日と変わらない態度にホッとする。



「今日早く帰ってこれる、話したい事があるの。」



「んー、なるべく早く帰ってくるよ、話ってなんだよ。」



「帰ってきてから話すから。」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ