腕の中で
第3章 3
「落ち着いたか?」
「うん。」
「話してみろ。」
夏は今日あった事を話した。
そして莉子と関係をもったのか聞いた。
「すまない。莉子と一夜を過ごした。」
「……そっか、莉子が好きなの?」
「莉子と関係を持ったのはお前と付き合い始めた頃からだった。夏と付き合ったのは莉子に脅されたからだ。」
「なんて?」
「夏をめちゃくちゃにして欲しいって。そうしなきゃ関係を持ったことを言うって。だから俺は夏と付き合った。」
「じゃあなんで結婚したの?」
「それも莉子に言われたんだ。」
「私達、これからどうなるの?」
「夏、お前が決めていい。だが、このままだったらきっとまた夏は泣くことになる。」