Hなサッカー部
第11章 セックスの意味は
『はあっ…』
「気持ち良かったか?」
優しい笑みを浮かべて、私のおでこにキスをした
『うん…///』
あーもうかっこいいなー
『…ねぇ、なんで先生から犯されそうになってたのが分かったの?』
「え?…ああ。んー、なんとなく、かな」
『え?』
なんとなくってあんたエスパーですか
「元々あいつ変態って噂たってたから、詩と二人きりって少し心配だったんだよ」
『…え?』
…心配してくれたの?
体がジン、と暖かくなったのを感じた
「ほら制服」
ひょい、と何処に置いていたのやら制服を手渡してくれた
『あ、ありがと唐橋』
「…一樹」
『え?』
「一樹って呼べって言ったろ」
『え、でもあの時だけじゃ…』
「馬鹿、いちいち名前変えるとか面倒くせーだろ」
『じ、じゃあ、一樹って呼んでいいの?』
「当たり前だろ」
一樹……
自然と顔が緩んでしまう
これだけで嬉しいなんて単純かなぁ
「じゃ、帰るか」
『あ、待って!』
「ん?」
『あの…、まだ少し話してかない?』
ドキン、ドキン…
心臓が自分でも音が分かるくらい脈打っていた
もっと、一樹と一緒にいたい…
「…何言ってんだ?もうすぐ部活終わるから早く戻ろうぜ」
『っあ…
そ、そうだね!ごめんね変な事言って…』
「いーんだよ。先に行ってるぞ」
『うん!』
そう言って、一樹は倉庫の扉を開けて外に出て行った
『はぁ…』
私、馬鹿みたい…
仲良くなれたと思って勝手に浮かれて
変な事言って引かれたかな……
目の前が涙で滲んできた