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恋愛性条件

第3章 恋愛取引開始

「お前こそ、どうしたんだ?多目的室なんかにいて」

はぁ。せっかく先生が行ってくれるところだったのに・・・。

「あぁ。彼は、多目的室に忘れ物をしたんですよ」

「ほぉ、見つかったのか?」

「いえ。見つからなかったです。俺、もうそろそろ帰んなきゃいけないんで!」

「そうか、見つかると良いな。さようなら」

「さようなら」

先生にお辞儀をする。思ったより、時間が過ぎていた。不味いな・・・・
取り合えず、電話するか。携帯を取りだし、親に今日は遅くなると伝える。
この頃寝不足気味だからか、異様に眠い。はやくかえって、寝なきゃな。

「おい、ちょっと待てよ。附田」

ん?あぁ。柳、いたのか。あれ?でも何で柳が僕の名前を知っているのだ?誰かから教えてもらったのだろうか。

「今日、約束守れなくってごめんな」

・・・・約束?

「なんの事だ?」

「おまっ?!忘れてんのかよ?」

・・・・?

「っはぁ。だからさぁ、俺言ったじゃん。今日の放課後、来いって」

そうだったな、すっかり忘れていたよ。

「別に、謝らなくて良い。放課後柳の所に行く気はなかったしな」

「隼斗の情報をつかんだのに?」

ピクッ。僕の動きが止まる。隼斗という名に反応して。

「教えてやるよ。俺、今日隼斗と話したら分かった。あいつは人を見た目で判断しないタイプだ。まずは性格が第一だな」

何か、安心した。神埼くんが真っ直ぐに人を見てくれる人だと知れて。
でも、性格は・・・・やはり、僕みたいにキツくない方を選ぶよな。

「性格、お前優しくないよな」

うるさいな、

「そんなこと知っている!」

「俺が優しい身体に変えてやろうか?」

・・・・からだ?



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