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ポチのぺろぺろ体験記

第19章 鬼出勤

その後は、映画や飼い犬や音楽の話。

一般的にもそうかも知れないけど、映画好きな子って、多いね。
話題作は大抵押さえてたりする。

犬飼ってる子もちょいちょいいるよね。
鬼出勤の疲労を愛犬が癒してくれるのでしょう。

この子だったかな?
出勤中も待機所に愛犬つれてきて、面倒見てるって子もいた。

部屋で流れてる、何となくビジュアル系かな?って音楽を聞いて、

 あ、このグループ知り合いがいる

とのこと。

なんていうグループって聞くと、

いやいや、それは、

と口を閉ざす。

これは、なんだろう?
風俗嬢という立場的に、相手との関係に気づかいとか注意がいるってこと?

なんだか、実直に働きづめなところや、真面目そうな感じも含め、
まさか駆け出しバンドのメンバーに貢ぐためにバイトに精出してる訳じゃないよね?、
などと内心思ってしまう。

終わってからのエレベーター、鍵を忘れてしまい、途中の階で下りて、上りエレベーターを待つ。

彼女も一緒に戻ってくれる。

来たエレベーターに若いカップルが乗ってたが、カエラちゃんは軽く挨拶して構わず乗ってしまうので、後に続く。
相手はちょっときまずそう。

黒いカジュアルな感じの服の男に、可愛い感じの女の子。

後で、カエラちゃんに、

 あれは普通のカップルっぽかったね

と言うと、

 今のはホストの同伴よ。
 客もお水か風俗じゃないかな。

とのことでびっくり。

でも、男の方は、イケメンってこともない、普通の感じだったなあ。

カエラちゃんによれば、同業者にはホストクラブの客も多いそうな。


自分が風俗に投じたお金が、もしかしたら間接的に別の男達に流れてるのかもと思うと、なんだか複雑な気分でした。

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