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にゃんと喘いでくれるよね

第8章 猫と彼女






「い、いや…


別にたいした事じゃ…っ」








下をむく


みいから落ちたのは


紛れもなく…涙で…。







コイツ…こんなに

涙もろかったか…?









「言えよ…


いや…



嫌なら…別に良いけど…」









「…ぐすっ…っ」






涙を拭う手は


あきらかに絆創膏だらけで





すぐに


僕のために、料理を


練習しに行ったんだなって

わかった。









いてーよ。




胸が…自分がみいを遠ざけたのに




どーしてこんな苦しーんだよ。










ジワジワくる痛みは


みいを見るたび痛みが強くなって

僕はたまらなくて



家を出た。

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