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サイカイ

第5章 サクヤ目線



俺は真っ白な廊下を歩く


今日は大事な日

俺個人としても、人類としてもだ




今日、シオンが目を覚ます

キングはシオンの嫌がることを禁じているが、俺としてはキングの為にシオンには壊れてもらうつもりでいる


もともと、シオンもそのつもりで保存されていたんだから…


「気分はいかがですか?

お姫様」

俺があの部屋に着いた時にはもうシオンは目覚めていた

ちょっとからかってみたが、キョトンとした顔で応えてきた

なんだ、こいつ

つい笑ってしまった



『何が可笑しいんですか⁉

これって誘拐ですよね?』


シオンはとんでもないことを言いだした

記憶がとんでしまったのかもしれない


シオンは俺から見ても分かるほどパニックになっている


とりあえず、落ち着かせないと話しも聞けそうにない


俺はシオンにゆっくり近づく

『来ないで‼』


コツコツ


俺はそれを聞き入れずに進む


すると、シオンは俺に気を取られ過ぎていたのか後ろにあるベットにつまづいた


背中からベットに落ちていくシオンに今がチャンスとかけよる

これで逃げられる心配はない


「お前は全て理解した末に保存されていたんじゃないのか⁉」

しまった‼

少しキツイ言い方になったかもしれない


シオンは怯えたような顔をしているが、何故か顔が赤くなっていく



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