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サンタの足音

第7章 終章

一連の事件の真相をFから聞いて、私は「あぁ」と力無く息を吐きだした。

「じゃあ、あの何かを引きずる音の正体は、さ迷っている従業員の霊だったのか…」

私があのとき、「ちょっと」覗きにドアを開いていたら…背筋に冷や水をあてられたようにゾクリとした。

「でもずいぶん大量なのか、重そうにプレゼントの入った袋を運んでたようだったよ。いったい何を客に渡してたんだい?」

それに対してFは何かを言い淀んでいるようだった。

「あのね、プレゼントは変わった趣味のスキンとか大人の玩具とかそんなもので、引きずるほどに大して重いものじゃないのよ」

私が「じゃあ…」とさらに質問するのを制して、Fは続けた。

「加害者の男ね。警察署へ向かう途中、乗っていたパトカーが川に落下する事故が起きたんだけど、同乗の警官達は無事に引き上げられたのに、彼だけとうとう見つからなかったらしいの。だから、その引きずっていたのは…」

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