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鳴り響く踏み切りの向こうの世界

第3章 検証してみる

検証の前に少し踏み切りの説明をしておくよ。

見たままの風景を言葉に起こすのは難しいね。少しだけ想像してくれたら嬉しいかな。

踏み切りは基本二車線。大体7、8メートルかな。車も二台は楽に通れる。太陽鉄道の通称東埼(とうさい)線。埼玉と都内を結ぶ私鉄のローカル線。都内に向かう線路沿いには車一台分の道が暫く続く。右手の踏み切り曲がり超えて直ぐに左に曲がると駅前に着く。よく渋滞しているよ。

通りゃんせ…。納得したのは少し特殊な踏み切りなんだ。

簡単に言うと女が飛び込んだとされる場所は右側に小さな三階建ての不動産があり、また45度近いカーブの終点近くにこの踏み切りがある。

簡単に言うと視覚が狭い。確かに急行列車だった。タイミングが非常に取りづらい。遮断機だって中々上がらないだろう。潜ったのか跨いだのかはまだ分からない。
左側にある山谷駅からの上り列車なら問題ないが(実際はかなりの問題だけどね。)、下りつまり…都内から来る列車の場合踏み切りを潜るのはほぼ不可能かな。

だからだろうか…小さい駅の割には地下通路がしっかりとある。

決して気が長くはない俺でも下り列車で遮断機を潜る事はない。まぁ大人だしね。

もっとも電車に飛び込む人種を俺は一人として知らない。

分かったかな?後は俺と藤城の検証で想像してくれ。




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