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郁也が了承すると雅樹はベッドの上で緩やかに起き上りジッと郁也を見つめてきた。

雅樹の表情は相変わらず無表情なのに瞳が優しくて郁也は不思議に思いながら見つめ返した。

雅樹は見つめ合いながら上体を郁也に傾けて郁也に顔を近づけた。

鼻先がツンとぶつかって郁也は反射的に顔を離した。

一瞬お互いに驚いて目を見張り、次に郁也は困惑して、雅樹は…本当に一瞬だったけれど少し、傷ついたような顔をした…ように郁也には見えた。

雅樹はスッと距離をとってベッドに座り直した。

「今日飯何か食いたいものある？」

「特には」

「じゃあ余り物で何か適当に作るけどいい？」

「うん」

雅樹はスッと立ち上がると郁也の脇を抜けてキッチンに向かった。