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ミウのストーリー

第3章 離れられなくて



シュウが私をギュッと抱きしめた。

私は目を閉じて、シュウの胸に顔を埋めた。


『好きだよ』


シュウの声が、頭の上から聞こえた。


もう周りなんかどうでも良かった。


シュウがキスをしてきた。

いとおしそうに、何度も何度も短いキスをしてくれた。

そして私はシュウとそのままじっと抱き合っていた。


シュウの胸の音しか聞こえない。


『ミウ』

「なに?」


シュウが私の顔をじっと見た。


『コンビニ行く?パンティ……ほら』


脱ぎ捨てたパンティに、シュウが目をやる。


「うん」

そうだね……。


私はシュウとコンビニに行った。


恥ずかしいので、シュウには雑誌の所に行っていて貰う。


レジを済ませると、コンビニのトイレを借りて、買ったばかりのパンティを履いた。


ついでに軽くメークを直したり、髪をとかして、念入りに手を洗った。


トイレから出ると、シュウが微笑みかけた。


すごく恥ずかしい。

コンビニを出ると、シュウが手をつないでくれた。


通り沿いの小さな公園のベンチに並んで座り、私はシュウの肩にもたれていた。

『ごめんね。つい……』

「なに?」


『つい、ミウが可愛くて』


シュウが恥ずかしそうに言う。


さっきまでのシュウとは別の人みたい。

私達、今日何回愛しあっただろう。


シュウがそっと唇を重ねてきた。


暖かな唇だった。

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