記憶のカケラ
第4章 デート
「当たり前じゃん。デートなんて初めてだし。…それにおまえいつもと違うじゃん。」
亜梨紗は俺のいうことがわからないとでもいうように首を捻った。
「…いつもと服装違うじゃん。ちょっと化粧してたり、髪型もなんか違うし。…いつもより可愛いじゃん。」
最後は恥ずかしすぎてすごく小さな声で言ったけどきっと亜梨紗には聞こえたんだろう。亜梨紗は真っ赤になった。
「男だし、ちゃんとリードしたいなって思っても亜梨紗あんまし笑わないから…。つまんないんじゃないかなって。それに付き合ってるかって聞かれたときも何も言わなかったから俺の勘違いだったのかなて不安になる…。」
恥ずかしい俺の本音。
でも亜梨紗は笑わないで聞いてくれた。