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声をきかせて…

第8章 企画

『『部長!』』

私のほかに部長を呼び止めたのは佐々木さんだった。

部長は止まって振り向いたとたん、佐々木さんが口を開いた。

『なぜプロジェクトリーダーが山木さんなんですか?
入って三ヶ月しか経ってないんですよ?
それに…』

『企画の発案者が山木と聞いた。山木そうだろ?』

『はい…。でも、悔しいですが、佐々木さんの言うように私には無理です。』

『うちにはルールがある。
昨日入った子でも企画を立て、プロジェクトとして動くときは企画の発案者がプロジェクトリーダーとなるルールがな。
佐々木、ルールは知らないわけじゃないだろ?
発案者に任せられないからといって、他のものに任すと発案者の思い通りにならないのに、企画があたらなかったら発案者のせいにされるのが嫌だと言ったのは、佐々木と高城だろ?
確かに、入って三ヶ月の山木に任せるのは不安もある。
だからこそ、高城、小野、横峰をフォローにつけた。
それとも高城、小野、横峰が信用出来ないのか?』

『『いえ…』』

『ならこの話は終わりだ。』

部長が去ると私は佐々木さんに睨まれフッと鼻で笑ったあとにどこかへ行ってしまった。

私は企画室に戻ると私が部長に何をいいに行ってたか分かったかのように、真美さんに

『リーダー。
プロジェクトリーダーから降りようなんて無理よ!
リーダー早く会議するよ。』

私は、企画が浮かんだ時に使うノートを開き、会議をはじめた。

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