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虚-Utsuro-

第3章 虚無-キョム-

そんな現実から目を逸らし続けるあたしが虚構の世界へ逃げこむのに、そう時間はかからなかった。

せめて…せめて虚構の世界の中だけでは理想の自分を作り上げてもいいよね?
学校や家に自分の居場所はないけど、虚構の世界では居場所…作ってもいいよね?


アタシ ホントハ スゴインダヨ?
アタシ ホントハ ニンキモノナンダヨ??



現実と虚構の中の自分との差が大きければ大きいほど
夢から覚めた時の虚しさはきっと絶望するほど辛く厳しいものだとわかってる。



わかってるけど…
もうこんな居場所のないちっぽけな自分に耐えられない……。

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