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赤い恋 ~sho sakurai~

第5章 応援

和「おっ♪来ましたよ(笑)」

ニノが小声でケータイの画面を私に見せた。

その画面はすでに本文を映していた。

本文:うん(笑)すっげぇチラチラ見てる(笑)


…………。

和「ほら、ね?やっぱ相思相愛ですか?(笑)」

ニノはケータイの画面をとじてまた冷やかす。

結「ちょっ、なに、違う!…期待するからやめてよ…///」

そうだよ。…期待しちゃう…。

和「いいじゃないですか!あれですよ。期待するだけタダなんだから(笑)」

…………そうかも知れないけど…

和「ねっいいんですよ!それだけは!

そう言うとニノは立ち上がった。

和「さぁ、作りましょ♪」

私はコクリと頷き、立ち上がる。

…………相思相愛…。

…ホントに?違う…よね。

期待してそうじゃなかったとき、悲しいから…。

だから期待するのは怖い。

和「結衣、野菜、剥き終わりましたよ」

ニノに言われて私はハッとした。

結「あっ、あ、うん。ありがとうね」

和「次は何をすればいいですか?」

結「んーじゃあグラタン皿に油塗ってくれる?キッチンペーパーに含ませて塗る感じで」

私は次の指示をニノに出す。

和「了解です」

ニノはそう言ってキッチンペーパーに含ませて塗っていく。

私は次の指示をニノに出す。

和「了解です」

ニノはそう言ってキッチンペーパーを手にとる。
結「よしっ私もできたっ」

ホワイトソースを作り終えてニノが剥いてくれた野菜を切り始める。

和「いやぁでもホントにね、こっちからしてもくっついてほしいですよ」

おもむろに話し始めたニノはチラッと私のほうを見た。

結「えー、いいのかな…。私みたいな…」
情けなく笑って人参を1本切り終えた。

和「いやいや!素敵なカップルなんじゃないですか?」

ニノは3皿目に油を塗りながら答えた。

結「…………そうかな…」

なんか…、私ついてないなぁ…。

好きになっちゃ駄目な人、好きになっちゃうんだもん。

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