
I want it that way
第1章 入学式
私は7組になった。中学時代の友達はみんな他のクラス。しかも全員男。クラスに知ってる人なんて一人もいない。友達を作るという気持ちはなかった。友達というのは今日からなるとかいうのではなく、いつの間にかなっているものだから。そしていつの間にか離れていくのも友達だけれど。
ギターが弾けるから、軽音部に入ろうかと考えていいた。そして歌声にも自信があるから、ギターボーカルもいいなと思ってた。そして文化祭の時にみんなの前で歌えたらな…とか思ってたりした。
入学式の校長の話は飽きる程につまらなかったけれど、私は高校生らしく背筋を張って、つまらない話を聞いていた。私の隣の男の子もつまらなそうだった。右隣の女の子は後ろを向いたりキョロキョロしたりして落ち着きがなかったから、ちょっとイライラした。
名前を呼ばれて立ち上がるのなんて全然恥ずかしくない。みんな、おんなじ気持ちだと思うから。私は後ろからの保護者の視線のプレッシャーに耐えながら立ち続けた。
一年は全てで八クラス。別に驚きはしなかった。
私が驚いたのは、入学式だと言うのに全く身だしなみを整えていない一年生たち。スカートを巻くしあげて短くしてる女子。ボタンを何個も外してる男子。私はそのどちらにも当てはまらなかった。出来るだけ、大人しめな、真面目そうな人と関わろうと思った。
