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ふしだらと言わないで

第5章 慰み者の娘 2

 …なんだろう?
 美姫の指はさっきから全く同じ場所をなぞる

 首…

 キスマークがあった



「誰に抱かれたの?」



 言い当てられてビクリとなる

 知らず知らず後ずさりする
 美姫は裸に絡みつき腰に手を回す

 首にあった手が下に向かう
 胸の膨らみやへそを触る
 肌を手が滑る感触に片目をつぶる



「ここ、なに?垂れてる」



 カッと恥ずかしさで熱くなる

 指先ですくった白く透明な液体を見せられて何も言えなくなる



「誰の?」
「…///」
「言わないつもり?」



 言うしかなかった

 思い出したくないのに…
 おじ様とのセックスを

 …私のことなんかどうでもいいんだ
 きゅっと唇を引き結ぶ



「旦那様と…」
「と?」
「執事の宮部様に…」



 美姫の目の色が変わった

 感情が消え失せる

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