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ふしだらと言わないで

第5章 慰み者の娘 2

 パタパタと早足で駆ける
 木目で、優雅で、長い廊下だ
 想像もつかないような
 高級な木が使われている



「追加入りました!」



 今宵おじ様のお客様が大勢参じられて宴会をしている

 料理にお酒におもてなし

 使用人は大忙しだ



 まだ日が浅い私は下っ端で
 接待という大任は任されてない

 運ぶ、下げる
 とにかく雑用の役回り



「了解、先にそれお願い!」
「はいっ!」
「息切れてるよ大丈夫!?」
「大丈夫です!」



 汗を拭って顔を上げる

 疲れた時こそ笑顔だ



「~~っくそ///
反則だってそんな顔!
こんな状況じゃなきゃ抱いてるよ
でも元気出た!」
「なんですかもうっ///」
「俺も!」
「俺もだ!」
「明日襲うから!」



 厨房は一番忙しそうだ

 でもこうして笑っている



「勝手にしてください///
でも順番ですからね?」



 なぜか笑われた

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