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第2章 home

私は喧嘩が終わるのをじっと待っていた。

喧嘩が終わらないと水さえも自由に取れない。

喧嘩の最中に取りに行くとまた巻き込まれるから。

その時、携帯が鳴った…。


♪~♪♪~♪~

[梨華]

名前を見て電話に出た。

『もしもし。』

『もしもし。梓?
何で学校来なかったの?
晋も心配してたよ。』


梨華の彼氏が私を心配?
なわけないでしょ。
梨華が心配したから心配してるふりをしてるだけでしょ。
私は素直に受け止めることが出来なかった。

『そう。
別になにもないから。
学校行きたくなかっただけ。』

『なんかあった?』

『別に…。』

『なんかあったら言ってね』

『分かった。』


それだけ話して電話を切った。

言えるわけない。

学校に行きたくない理由が、梨華と晋君が一緒にいるのを見たくないって。

最近、学校に行くと三人で居ることが多かった。

私はそれが嫌で溜まらなかった。

前までは二人でいろんな話してたのに、

今は晋君と梨華の会話を聞いてる事が多かった。

それに、私が入れないような二人だけの話も多かった。

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