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わすれない

第2章 それぞれの傷

なんで、、、? なんであたしなの?



彼の声を聞くと震えが止まらない。あのときの出来事が鮮明に甦る。


圭介が彼の前から退かないでいる。何か話しているけど私の耳にはまったく入ってこなかった。




「ふぅ、、、美里さん。あなたは逃げられませんよ。私からは……ね。退院する日にまたお迎えに来ます。」



言いたいこと言ってその場を後にした弦を圭介はジーっと見ていたが、姿が見えなくなると美咲のもとへ帰ってきた。

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