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おにいちゃんのおもちゃ

第20章 時子:兄

帰りに俺はなんとなく海の家に寄った。









店の裏で……









「辞めたいんだろ。どれだけ迷惑かけるかわかるか。早くしろ」


店長らしき男が時子の頭を抑えて股間に押し付けている。
時子は抵抗しているが男のモノを顔に押し当てられている。


「やっ……ごめんなさい」
「ホラ、咥えろ」
「嫌ぁ」
「給料払うのやめるぞ」


……あのヤロ……
やっぱりあのバイト最悪だな。










俺が助けに入ろうとした、その時……











「やめろ!」











俺より先に男が走り寄っていく。
高校生だろうか。


「嫌がってるだろ」
「なんだお前」


そいつは、時子を離すと店長を殴りつける。


「コウくんっ」
「やっぱりこんなバイトさせるんじゃなかった」
「ご、ごめんね」


2人は一瞬抱き合うと、手を繋いで走って行く。


なんだ今の。


……彼氏か。
例の。


仲良いんじゃねーか。


今日こそやるだろ、時子感動してたし。
もう慣れただろうからな。


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