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おにいちゃんのおもちゃ

第20章 時子:兄

今日、時子は彼氏に抱かれるんだろうか。


このイライラはなんだ。


それでもあいたいと思う。


こんな気持ちに俺がなるなんて、な。














家に帰ると、妹が夕食を作っている。


「おかえりぃ、おにいちゃん」
「ただいま、美砂」


美砂にもあまりムラムラしない。
これが正常なのか。


「最近おにいちゃん美砂と遊んでくれないね」
「ん、そうか」
「いいもんねーだ」
「ごめんごめん」
「大丈夫、お友達と遊ぶから、ね」


そう言って笑う美砂は、いつもより大人っぽく見える。


これでいいのかもしれない。
俺たちは兄妹だ。
将来結ばれることはない。
美砂も傷付かない。


こうやって離れていくんだろう。


今までが異常だったんだ。













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