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おにいちゃんのおもちゃ

第5章 告白:妹


学校


坂野くんに顔合わせづらいなあ。

「立花、おはよう」
「坂野くん、おはよう」

もう会っちゃった。
昨日のこと、どう思ってるんだろう。


「立花、昨日の電話だけど、あの……」

坂野くんが顔を赤くする。

「あの、ね、昨日は体調、体調がわるかったの!ごめんね、変だったでしょ」
「体調……、体調……?」
「う、うん……」

納得いかない顔で坂野くんが見てる。
坂野くん、美砂の身体をじっと見てる気がする。



おにいちゃんの言葉を思い出す。
美砂でオナニーしてるって。
もお、そんなわけないのに。

でも恥ずかしいよぉ。


「立花、男の人に……その、何かされてない、よね」
「な、何かって……」

絶対バレてるよぉ〜。


「だから、立花の身体に、さ」
「されてないよぉ、何言ってるの」
「……そう、……立花、もし誰かに嫌な事されてるんだったら、俺に言えよ」
「うん、ありがとう、そんなこと無いから大丈夫だよ」


坂野くん、優しいな。

坂野くんが微笑む。


「立花、学校終わったら、話があるんだ、一緒に帰ろう」
「うん、いいよ」


話ってなんだろう。
なんとかおにいちゃんのことはごまかせたかなあ。
帰ったらおにいちゃんに電話中にえっちなことしないでって言わなきゃ。







帰り道

坂野くんは普通に友達の話とかしてる。

「公園寄ってこうか」
「うん」
「まだ入れるかな」

りんごの形の遊具の中に坂野くんが入っていく。
中は小さな部屋みたいになっていて外からは見えない。


2人並んで座る。


「立花、あのさ、話っていうのは……」
「うん」
「俺、立花のこと、好きなんだ。すごくかわいいし」
「えぇっ、す、好き……」
「俺と付き合わない?」
「付き合う……美砂と、坂野くん、が……」
「うん」
「えっと、あの、美砂、ビックリして……付き合うとかわかんないし」

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