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「わぁ、すごーい」
「きれいでしょ。
あたし、ここから見る夕日が1番好きなんだ。
大切な人が見せてくれたの」
「そうなんだ」
「あたしね…、3年前くらいかなぁ。とっても大事な人がいたの。彼のいうことなら、何でも聞いてさ。何十万も貢いだわー。でもね、彼には他に女がいて…。結局捨てられたの。最悪でしょ？あたし、それでも、彼のこと、嫌いになんてなれなかったの。そんな彼があたしに唯一残してくれたのがこの景色だったわけよ。この景色は今も宝物なんだ。」
「そっか。彩にもそんなことがあったんだ。」
「それで、杏は？本橋くんとはどんな関係なの？」
「なぁーんだ。バレてたんだ。うーん。初恋の人、かな？」
「ヤンキー好きなの？」
「あはは、違う違う。昔はもっといい人だった。」
「そっか…」
「ちょっとやだなぁ。そんなしんみりしないでよ。もう、おわびにたいやき奢るから！」
「やったぁー」