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もう1度好きになってもいいですか?

第4章 ふたりの過去

必死に空いた手で純平の胸板を殴る。

「いってえなぁ。お前、本当、そういうとこ、変わんねえな。…ちょっと、黙れ。」

空いていた腕も取られ、気をとられていると、唇に暖かいものがくっついた。

優しく触れるようなキス。

言葉はあんなに乱暴なのに…。

『…んんっ…んうっ…んごっ』

「いてっ!」

やっと、純平から解放されて、ぱっと仁王立ちする。

「おまっ!いってぇ!男の股間蹴るとか…ぷぷっ。あははははははははは」

『しょうがないでしょ!あんたが悪いんだから!』

「お前、本当、おもっしれえ!ははっ!腹いてぇ。ちょっと、死ぬ!笑い死ぬ!」

『うるさいなぁ!もう、苦しんどけ!』

あたしは屋上を出た。


「ぷっ…変わんねえなぁ、あんは」



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