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齟齬

第10章 10



すみれも

僕も動こうとはしなかった。


荒々しい

すみれの息と

僕の息が


静かに

部屋をみたしていた。





暗がりのなかで

響き渡る紗智子の声は

とても神々しい。



「お疲れ様。

 シャワー室はドアの隣よ。」


顔だけあげた。


「僕の値段を教えてください。」



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