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齟齬

第11章 11


服を着た僕は


紗智子に促されるように


客間に戻った。



すみれは

頭からドレスをかぶると

ふらつきながら

紗智子の傍に行き

テーブルの1枚に重ねるように

重ねた。




さっきまで

絡み合っていた手で

札入れをとり

指先だけで紙幣を抜いた。

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