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齟齬

第4章 4


僕の手は止まってしまった。


とまどいが顔に出る。




紗智子は

値踏みする表情が冴える。

落ち着いた声に

はじらいも

ためらいもない。

 
 

「・・・・すみません。


 理解できなません。」

 


右手のアイスピックが

僕の足の横に突き刺さった。



「簡単よ。貴方を買いたいの。」




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