幼いえっち
第30章 記念日デート
夜の7時過ぎ、
カイくんがあたしを迎えに来た。
「いってきまーす!」
「行ってらっしゃい、
気をつけてね」
ママに送られ
あたしとカイくんは
駅前の映画館に向かった。
カイくんと手をつないで
並んで歩く。
嬉しいっ♪
カイくんの顔を見上げる。
ママの言ってた通り
カイくん、背が高くなった。
日に焼けて、やっぱり真っ黒。
握ってくる手も、
夏休み前より大きい気がするのは
ただの気のせいかな?
「なんだよ、あんまみんなよ」
あたしの視線に気づくと、
カイくんは照れたように言った。
「ママがね、
カイくん、かっこよくなったねって
言ってたよ!」