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幼いえっち

第37章 アンハッピーバレンタイン

「チカ、チョコ渡した?」

あたしが探るように聞くと
チカは首を横に振った。


「ううん、
今日は一緒に帰ろうと思ってるから。
そのとき渡すつもり。
あ、ナギ、先に帰っていいからね?」

あたしは慌てて首を振る


「ううん!
じゃあ丁度よかった!
あたし、先生にまだチョコ渡せてないから。」


「え!!
まだ渡してなかったの!?」

びっくりするチカに
あたしは俯く


「だって・・
チャンスなかったんだもん」


「今日、
錦戸先生の授業あったじゃん。
あたし、てっきりもう渡したのかと思ったよ」

軽く呆れるような表情のチカに
あたしは真面目に言った。


「チカ。
あたし、本気なの
本気で、先生の事好きなんだよ。
わかる?」


そう言うと、
チカは急に真面目な顔になった


「そ・・そうだよね。
ゴメン、ナギ。。。」

戸惑うチカ。

そりゃそうだよね。


あたし、まだ13歳だし。

相手はもう大人。

相手にされないんだろーって、
あたしも思ってる。


チカも、そう思ってるんだろうな



だからこそ、
あたしはこれだけ慎重になる。


少しでも、印象づけたいんだよ。



はるかむこうで
サッカー部員に指示している先生をみながらあたしは思った。


チョコだけは、
絶対渡すんだからッ!!

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