テキストサイズ

赤い花~情欲の檻の中で~

第4章 MemoriesⅢ

 あまりの剣幕に、祥吾が一瞬、怯む。いつも従順だった美華子が見せた初めての反撃に狼狽えているのだ。
「押し倒して抱けば、何でもごまかせると思ったら、大間違いよ」
「別に俺はそんなつもりじゃ」
 祥吾は言いかけて、いきなり声のトーンを高くした。
「今夜はもうセックスはナシだな。上のラウンジでとことん飲み明かそうぜ」
 結局、美華子は祥吾に引っ張られる形で最上階のバーに行く羽目になった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ