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海蛍

第20章 愛す者・愛される者

『ま・・雅人はっ・・・!』

私の声で雅人は俯いてた顔を上げて私の目を見つめ、ふっと笑って


雅人はこんな時でも優しくて。


「蛍が泣く事はないんだよ?」


と優しい笑みを私に向け頭を撫でてくれた。



本当は泣きたいのは雅人なはずなのに。

本当は今、笑うような気持ちじゃ絶対ないはずなのに。



なのに




なのにこの人は



何で私に笑みを向けれるのだろうか―――・・・。






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