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君に届ける最後の____

第2章 並列繋ぎ、恋人繋ぎ

うや.......ふ.....や.......
翌日、窓から差し込む光と優しい声に俺は目が覚めた。
「ふ....や.....ふうや.....!!」
「?......愛菜......さん.......?」
目を開けた先、窓際にいた優しい声の主は愛菜さんだったようだ。
「お早う。目ぇ覚めた?」
「は、はい。覚めましたけど......」
「どうして此処に居るのかって顔だね。」
そうだ。愛菜さんが俺の病室を知ってる訳がない。
昨日、色々話したとは言え、俺の病室が何処かと言う話など出なかった。
無論、自ら教えた訳でもない。
「看護婦さんに教えて貰ったんだよ。昨日、聞きそびれちゃったから。」
看護婦さんに......?
バカな。ありえない。今まで自分の病室の事は他者には教えてはいけないと言われて来たのに。
それとも事情が変わったのか.......?

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