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暗い少女は明るい少女?

第25章 しまなみ海道へ

「さっきのウサギじゃない?あれ!」

理美が言った。
間違いない。さっき道路に飛び出したウサギだ。

「この子、足をひねったみたいで。」

女性が久野さんにウサギを渡しながら言った。
僕たちはしばらく他愛もない話をしていたが口数が少ない人が3人いた。
怪我をした純、妹の美奈、そして僕だ。
何かが引っかかる。
僕は純の洋服に目を走らせ、さっき入ってきたカップルの男性の服に目を走らせ、ハッとした。
まさか…
僕は早口でそのカップルに聞いた。

「ねえ、そのウサギお姉さんが最初から抱いたの?」

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