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暗い少女は明るい少女?

第31章 復習

「なんだか色々複雑だな。ところで灰音が証拠があるからどうこうって。」

「裁判が起こせるかってこと?証拠があるからね。多分起こせるよ。」

「じゃあ、いっそのこと裁判しちゃえば良かったのに。」

僕は呆れた声で純に返した。

「純、裁判はお金がかかるんだ。弁護士も雇わなきゃいけないし。僕らがちょっとやそっとバイトして稼いだお金じゃ雇えないんだから。」

「そっか~。」

「何話してるの?」

少し驚いて横を見ると灰音が黒髪をなびかせながら立っていた。

「なんでもないよ。」

純が笑いながら答えた。
僕たちの大学生初めての夏休みはこうして幕を閉じた。

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