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「お前にはあるかもしれないけど俺には無いんだ。帰ってくれ！」

最初こそ冷静に話していた僕と純だったが終いには喧嘩腰になった。

「帰れよ！」

「嫌だ！」

純は強引にドアを閉めようとしたが僕がそうはさせなかった。
足を挟んだ。
痛いけどそうも言ってられない。
純もいい加減諦めたようだった。

「分かった。ただ、説教しにきたんだったら今すぐ帰れ。」

「別に説教しに来たつもりはないんだけどそう聞こえるかもしれない。ただ聞くだけ聞いてくれ。」

僕はそう言った。
純の茶色い目がキツイ光を帯びて僕を見つめている。
若干ひるみそうになったがなんとか持ちこたえて真向から彼の目を見た。