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暗い少女は明るい少女?

第52章 僕と灰音~memory~

「椿ちゃんは本当に大人っぽくなったよね。パッと見、誰か分からなかったんだもの。」

灰音が言う。
確かに灰音の言う通りだ。
椿ちゃんがこうして話し掛けてこなかったら、街中ですれ違うようなことが有ってもお互い気付かずじまいだったろう。
椿ちゃんがこっちの大学を受けようと思ったこと、すみれと知り合いだったこと、すみれが僕らとごく親しい友人だったこと…
何だか運命を感じる。

「やっぱり、僕たち友達なんだろうね。12年ぶりだよ?スゴくね?」

「柊一、言われなくてもスゴいことぐらい、分かるわよ。」

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