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それでも、私は生きてきた

第71章 私は母になりたい

妊娠が発覚した直後、
親友の梨花に相談をした。

梨花も妊娠中だった。

梨花の妊娠の報告を聞いた時は、
まだ
自分のお腹に命が宿っているだなんて
想像もできず

おめでとう!
と言いながらも、心から喜べない自分が居た。


梨花の妊娠の報告から、数ヶ月後に。
私も妊娠してた…。と梨花に相談した。

同級生だね。

と、暗い声で妊娠を報告する私を慰めるように優しい声で梨花は言った。



梨花は、2人目の妊娠。
梨花の1人目の子供には、一度会っている。


ユリは、自分の子供のように抱っこしてくれたよね。

うん…。




梨花の子供は、本当に可愛らしい子だった。
初めて会ったとは思えないくらい、愛おしさを感じた。

親友の子供がこんなにも可愛い…
私も自分の子が欲しい。

そんな事を思ってた。

なのに、

私は
望むばかりで
命を授かる準備は何も出来ていなかった。


そして、
妊娠中の梨花へも。
梨花のお腹の子へも。
配慮が出来ていなかった。

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