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妹えっち!

第20章 別れ話







「私が好きなくせに
どうして私に
嫌われようとしたの?」
「それはお前…だって…
当たり前だろ…」



 璃乃の頬に触れる
 逃げられるかと思ったが
 璃乃とじっと目が合う



「不幸に…したくないからだよ
俺がお前を攫ったら
お前が不幸になるからだよ…」
「どうして嫌われる必要が?」
「だってお前…
俺のこと好きだったろ…?」



 頭ががんがんする
 峰斗の思考はまとまらない



「お前が俺を好きで
俺がお前を好きで
兄妹で両想い…?なんでだ
片想いならよかった
結ばれてどうするってんだ
幸せになりますってか?ないだろ…
どうやってだ?
俺は男として生きるか
それとも兄として
妹の幸せを第一に願うか…
俺は……つッ…」
「勝手に私の幸せを決めないでよ」
「俺はお前に
俺を諦めさせる必要が…」
「諦めてたのはお兄ちゃんでしょ」



 璃乃が抱きしめてくる
 上半身が峰斗の頭を覆い、なだらかな膨らみが触れる



「私は幸せになんか興味ないよ」
「………」
「私は不幸になりたい」
「………」
「誰が幸せにしろって言ったよ
お兄ちゃんのニワトリ野郎」
「みんな…悲しむだろ…」
「私のほうが悲しい
知ってて私の想い踏みにじって
私からも自分の気持ちからも逃げて
私がどれだけ傷ついたか」
「だめだ…兄妹で…」
「もう聞き飽きた」



 唇が触れた
 言葉も消えるキス



「よーくわかったよ
お兄ちゃんの意気地なし
私を不幸にする勇気がないんだ
このチキン野郎
もういい聞きたくない
私にはあるよ、覚悟が
お兄ちゃんを不幸にする覚悟が」



 断言する璃乃は強く
 格好よすぎて惹きつけられる



「俺が好きなのか…璃乃…」
「…好きだよ
じゃなかったら抱かれたりしない
あのね
嬉しかったよ?
お兄ちゃんの嫉妬が
私にはすごく嬉しかった
ホントにね…
えっちしてもっと好きになるなんて
お兄ちゃんにはわからないだろうね」



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