テキストサイズ

妹えっち!

第22章 両親が…







「璃乃、峰斗はどうした?」
「お兄ちゃんなら―…」



 ちょうど二階から下りてくる



「…おかえり」
「お兄ちゃん熱あって」
「なに?風邪か?」



 璃乃の眉がつり上がる



「全くだらしないな
17にもなって健康管理もできんのか」
「…悪かったな」



 これだ

 璃乃はこれが嫌いだった



「璃乃に移してないだろうな」
「…わかってるよ」
「妹に看病されて恥ずかしくないのか
お前は長男なんだぞ」



 父義昭は娘には甘いが、息子にはそうではなかった

 まるで愛が感じられない
 璃乃の苛々は溜まる



「もっと兄として自覚しろ
そんなザマで璃乃を守れるのか?」



 峰斗は無言で台所に向かう

 その際少しふらついた兄を璃乃は横から支えた



「水?」
「あぁ…喉渇いて」
「はい」
「…悪い」
「お腹は?」
「…なんか食いたい」
「何がいい?」
「うどん…」
「作るよ、待ってて」



 キッ、と璃乃は義昭を睨んだ



「ほら、あなた…
璃乃が怒ってるわ…
私たちなんていない扱いよ」
「なぜなんだ!?
なぜ璃乃は父より奴の肩を持つんだ!?
茅乃、私は悪くないだろう!?」
「そうやって息子に
ライバル心むき出しにして
大人げないからよ…
あなたのヤキモチのせいで見て?
まるで私たちより夫婦らしいわ」
「いかん、いかんぞ!!」



 義昭はお土産を手に璃乃の周りをうろうろしたが、機嫌を悪くした璃乃が相手にするはずもなく、思春期の娘に相手にされない図だった



ストーリーメニュー

TOPTOPへ