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妹えっち!

第10章 キスと…







 触られるの嫌なのかな…
 そうだよね…嫌われてるもんね

 そう思うと胸が痛んだ



 彼氏にかまけてるし
 少しは距離が離れたから
 お兄ちゃんの機嫌もよくなると思ったんだけど…

 結果は変わらなかった
 むしろ前よりひどく冷たくされる



「まだ?」
「私だって眠いんだよ
我慢してよ」



 思ってもない言葉
 だから嫌われるのに

 お兄ちゃんの顔を
 じーっと見つめていた
 役得だった

 通った鼻筋も切れ長の目も
 まさに私の理想像だった



 小さい頃お兄ちゃんのお嫁さんになると言って、それが叶わないと知った時の絶望感と言ったらなかった



「なに笑ってんの?」
「え、いや…」
「気味わりぃ」
「ひどーい」



 手当ては終わった
 応急箱を閉じる



「…笑った」
「え?」
「璃乃が笑ったの
すっげー久々に見た」



 言われて顔が赤くなる



「ほ、ほら彼氏ができたから!
よく笑うようになったの!
愛想ないって思われなくないし!」






 え?






 いきなり視界がひっくり返った






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